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【下着類製造業】アツギ株式会社 様

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 日本でのストッキングの歴史は、厚木ナイロン工業株式会社より始まった。「すべての女性の美しさと快適さに貢献」をモットーに、シームレス、パンティストッキング、フルサポーティー、そしてオールサポーティーと、日本発の製品を次々と世に送り出し、まさに女性の美をサポートしてきた。1999年、新たなコーポレートヒストリーを築くべくアツギ株式会社へと社名変更し、中国へも関連会社・工場を設立。日本のみならず海外市場をも視野に入れた事業展開を積極的に図ることとなる。日本のアパレルの歴史を塗り替えてきた世界トップレベルの企業は、東証一部上場のオンリーワンカンパニーなのである。
 《ひとつの強い「想い」は、さまざまなことを可能にしてくれる》というアツギマインドを体現する一人の社員、情報システム部システム開発グループ副参事須摩修一様主導により、NIコンサルティングのSFAが導入された。数々のスタンダードをつくってきた同社の次なるスタンダードはどのようにして生まれようとしているのか。お話を伺った。

須磨修一様 日本企業は、意識改革、企業風土改革に非常に興味を持っている。しかしながら、これまでの年功序列、終身雇用などの相互拘束関係により、会社は社員を縛り、社員も会社の言うとおりにやっていればよかったという時代は、バブル崩壊とともに過去のものになってしまった。新聞・書籍・マスコミ等によって日々喧伝されているように、従来のやり方で成功体験を積んできた社員にとっては、そこから脱却できないままゆでガエル状態に甘んじているのが現状である。
 アツギ株式会社にとっても、それは例外ではなかった。自分に対しての価値が感じられず、上長の自己満足としか感じられない紙の日報が廃止になったのはおよそ10年前。営業社員の商談報告は口頭か紙では行なっていたものの、日報に替わるものは存在せず、顧客情報が会社の財産になっていなかったことに須摩氏は、釈然としない思いを持ち続けていた。時代はIT化の波が押し寄せてはいたものの、マーケティング部に在籍していた時には、SFAの存在すら知らなかった。システム部に移ってから次に何をやるべきかの調査を兼ねて社内でヒアリングを行なったが、理解者が二割程度しか存在しないことに愕然とした。しばし呆然としたものの、調査を進めていくうちに、こうした壁を突き崩し、うまく転換できたところが一流と呼ばれる会社であることに気づく。気づいたものが強い意志をもって変革を進めればいいという感覚でSFAに踏み切ることになったのである。
 「長尾社長の講演を聴いて、ぐぐっときました。あと10ヶ所くらいSFAの講演を聴きに足を運びましたが、どれもピンときませんでした。システム自体に大差はなかったんです。私にとっては、導入段階でいかに営業をその気にさせてくれるかが重要なウエイトを占めていたからです。役員へはSFAの必要性を私が説明しました。「これはあくまでもSCMを完結させるためのステップです。顧客情報は、残念ながら当社はどこかに置き忘れていませんか。これを導入することによって顧客情報を把握しましょう。そして、最終的にはSCMをさらに強固なものにするために役立てましょう」と言って説得したんです」

ありのままを記すことが日報継続の秘訣

 全導入数200クライアント、そのうち営業社員が130名。導入月の入力率56%、翌月78%、翌々月93%、そして現在、毎週95%以上と、時間を経ていくごとに毎日書くことが当たり前の感覚で捉えてもらえるようになってきた。導入当初は、自分に被害が及ばないように上司に突っ込まれない言葉を捜し、脚色しながら書く傾向にあったので、「報告しようと思わず、事実をありのままに書けばいい」と発破をかけた。
そうは言っても失敗事例をそのまま書くわけにはいかないという意識がどうしても働いてしまうのが営業社員の常、人間の常である。そこをどう克服していくかが、SFAが定着していくか、導入だけはしたもののそのまま放置されてやがて消えていくかの分かれ道である。
 「失敗したことを正直に書いた営業社員がいた時には、「彼は素直に書いてくれたわけだから、責めるようなコメントは書かないでください」と直属の上司に陰のメールを出すこともあります(笑)。そうやって書く気が失せず、毎日正直に書いてもらえるような工夫をしています。あとは、わかりやすく書いてあったり、うまく使っている人のものは実名をあげて「みんなで彼の日報を参考にしてください」とコメントを入れます。みんなの入力レベルをあげていくためには、成功事例をたくさん見るしかないわけですからね。それから、「自分で自分の商談履歴を読んでください。話は通じていますか」と毎週書いています。自分で読んでわからないものを他人がわかるはずがありませんから。知らず知らずのうちに勘所を捉えるのがうまくなり、文章レベルもアップするので、これはすごく大切なことですね」

日報を読むことで見えてくる顧客の姿

 新潟の水害時にも日報は効力を発揮した。被害状況をテレビで見て知ってはいても、自分たちに直接関係がないと現場のリアリティが希薄になることは否めない。しかし、それが自分たちの会社のお客様であったとしたら話はまた違ってくる。
 新潟担当の営業社員の克明な報告を読みながら、自分たちにできることを探すことは、まさにSFAで実現しようとしている全社営業支援体制そのものだったのである。関係部門だけが義務として日報を読むのではなく、他部門や直接関係のない部門であっても、会社で起きていることを自分のこととしてリアルタイムに疑似体験することで、具体的な言葉となってその人の日報なり、コメントとなって記録され、その言葉に触発されて、次にやるべき行動が変わっていくのである。自然発生的、自発的にこのような状況になることが本来は理想だが、SFA推進者が自分たちの顧客状況を知るためにも是非読んでくださいとアピールすることで、徐々に浸透していったのである。全社一丸という言葉がお題目となっている企業にはうらやましいことではないだろうか。

SFAで実現する社内外へのスピード対応

 何千個、何万ケースといった出荷が毎日あれば、当然のことながら、値札のつけ間違い、行くべくところに品物が行かないといったミスを犯すこともある。誰でもミスを犯したくはないのである。問題はその後の対処だ。営業部門と物流部門がぶつかり合っても仕方がないと頭ではわかっているつもりでも、長納期と短納期でどうしてもサイクルが違うことで、いがみ合う川ができてしまい、実際の行動が伴なわないのだ。しかし、営業部門の日報を読んですぐさま物流部門で「原因は○○でした。担当者にはきつく言っておきます。二度とないよう心がけます」とコメントが入っていたら、怒るに怒れない状況になってくる。ミスがあっても放置しておいたり、隠そうとするからよけいに相手の怒りが増してくるのだ。社外だけでなく、社内に対してもスピードをもって対応するだけで、結果は自ずと違ってくる。こうしたことをうまく伝え、部門間での溝や川を取り除くのも須摩氏の役目である。
 「SFAを導入してまだ4ヶ月ですが、部門間の流れをスムーズにしつつあるのかなと実感しています。上長からコメントに対してのアンサーがないがどうなっているんだと言われることもあります。そんな時には、フェース・トゥー・フェースでやってくださいと答えます。何もすべてコンピュータで解決しないといけないわけではないはずですからね。電話で話したり、会って直接話したりできる状況であれば、そうすればいいと思います。ただし、目の前にいても忙しそうだったら、メールを送っておくという機転も大切です。最終的には、顧客志向が会社全体に浸透すればいい。それだけのことなんです」
 信頼のブランドを守るためにやるべきSFAは静かに、そして熱く動き出した。

1955(昭和30年)シームレスストッキングの本格生産、販売を開始。 1955(昭和30年)
シームレスストッキングの本格生産、販売を開始。
1968(昭和43年)パンティストッキングを全国一斉に販売開始。 1968(昭和43年)
パンティストッキングを全国一斉に販売開始。
1979(昭和54年)アツギフルサポーティパンティストッキングを発売。 1979(昭和54年)
アツギフルサポーティパンティストッキングを発売。
1994(平成6年)世界で初めて開発したヒップ立体成形を取り入れ、偏平断面糸使用の「ミラキャラット」を発売。 1994(平成6年)
世界で初めて開発したヒップ立体成形を取り入れ、偏平断面糸使用の「ミラキャラット」を発売。
2003(平成15年)「コンフォート」コスメをはこう!シリーズを発売。「コンフォート」アミノ酸加工ストッキングを発売。 2003(平成15年)
「コンフォート」コスメをはこう!シリーズを発売。「コンフォート」アミノ酸加工ストッキングを発売。
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企業概要

アツギ株式会社
本     社 〒243-0493 神奈川県海老名市大谷3905
TEL(046)235-8126 FAX(046)533-1527
設     立 昭和22年12月24日
代  表  者 藤本義治
事 業 内 容 パンティストッキング、タイツ、ソックス、
ファンデーション、ランジェリー等の製造・販売
従 業 員 数 290名(グループ3,614名)
ホームページ http://www.atsugi.co.jp
事  業  所 本社/神奈川県海老名市、
支店・営業所/東京、札幌、仙台、埼玉、海老名、
名古屋、大阪、福岡など
主要仕入先 東レ、東レデュポン、旭化成、帝人
関 連 会 社 国内製造会社/アツギむつ㈱、アツギ白石㈱
アツギ佐世保㈱
業務請負会社/神奈川スタッフ㈱
介護用品製造会社/アツギケア㈱
海外製造会社/山東華潤厚木尼龍有限公司
煙台厚木華潤靴下有限公司
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